火事

材料を自分たちで買い揃えてセメント製養蜂箱を作りたい、
と言っているYouna村のおっさんを訪ねました。
共同出資するはずだった別のおっさんが反対している、とか、蜂蜜
泥棒がいるから、とかいう理由で結局は、「作らない」という結論に。
なんじゃそりゃ、と思いつつも、こちらが強要するのもおかしな話なので、終了。

次、Keur Moda村のDjibril氏を、外出先の
Keur Samba Kouta村へ訪ねました。
蜂の働きを増進させる目的で、養蜂箱内に給餌することになっていて、
しかし、「俺は防護服がなくても大丈夫だ」と本人が言っていまして。
それで、近々採蜜をしたいという隣村へ防護服は持って行っていました。
今日のDjibril氏曰く、

「こないだ、養蜂箱の中に餌(蜂蜜)を
入れたんだけど、めっちゃ刺された!」

そりゃ、そうやわなー。やはり、防護服はあったほうがいいのです。

そんなのんきな会話をしていると、村の中で奇声が!
Djibril氏も「お、どうした、どうした」と、
野次馬的にそっちへ近づいていって、表情急変。

「火事だ!」

いつも笑顔の村の女性たちも超真剣、超高速で井戸の
水をくみ上げ、さっきまでへらへらしていたDjibril氏が
水の入ったたらいを頭に載せて、猛スピードで現場へ
急行、混乱した村でわけが分からず泣き叫ぶ子どもたち。
俺も現場へ行くと、炎が上がっていて、
でも、俺なんかが下手に手出しできない状況。
写真を撮るのも不謹慎なので、ただ、その様子を見ていました。
火災現場は村のパン焼き釜の小屋。
おっさん、おばさんの迅速な消火活動によって、すぐに鎮火したと
思ったら、「火事は怖えーなー」とか言いながら、ひと仕事
終えたぜといった笑顔で現場を去るみなさん。

かっこいいな。
日本の地域コミュニティーが失いかけて
いるパワーを目にした気がしました。

さて次、Ndiagnene村へ。
ここには去年1月に養蜂研修で製作して設置した
養蜂箱があるのですが、なんと養蜂箱が増えていました。


養蜂研修に参加したわけでもなく、ただ普段、俺と世間話を
するぐらいの仲だったOusmane Diallo氏が、ご覧のとおりの
木製のちゃんとした養蜂箱を作り上げていたのです。
おそらく、板材もトタンも廃材から調達したようですが、説明を聞くと、
養蜂箱の中には棒を何本も並べた、いわゆる近代的な作りで、
俺が研修で伝え、村人にお勧めしている仕組みを取り入れています。
設置は1ヶ月前で、既に蜂も住み着いていました。
こうやって俺の知らない間に村人が養蜂を
始めてくれるというのは、本当に嬉しいことです。

さて一方、大統領選挙に関連して都市部は荒れているようです。
今日、会話をしたある村人はこう言っていました。

「政治にものを言いたいときは、タイヤを燃やしたり、商店を
破壊したりするのではなくて、選挙に行って『この人だ』と
思う政治家に投票をするべきなんだ」、と。

最後におまけ写真。


先日、我が家でさそりが出ました。
小さいですが強暴です。


我が家の庭に咲くパッションフルーツの花、とその奥にうさ次郎。

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