養蜂研修失敗 型枠来ず、の巻

6月1日、2日で養蜂研修をMedina Sabakh村内で開催しました。
以前、日記でも書いたとおり、今回は住民組織PENCから
依頼を受けての研修開催であり、彼らにも協力を求めました。
研修参加者に支払われる交通費と昼食、研修会場の提供と、
セメント製養蜂箱を成型するのに必要な型枠をPENCが、
その他の資機材、参加者や講師との日程調整と連絡、講師への
謝礼を俺がそれぞれ、分担するということになりました。

そしてこの研修は、見事、失敗しました。

失敗の最大の原因であり、失敗のすべてのおおもとは、PENCが
製作手配していた型枠が間に合わなかったことです。
PENCの代表、Ousman氏が、型枠等の出資元である
NGO、Symbioseのスタッフに型枠の製作を依頼。
まずはこのスタッフが金属加工屋への発注も、NGOの代表、
Malick氏へのお伺いも立てないまま、ずっと放置プレー。
その状況に俺とOusman氏が気づいたのが5月23日。
その日のうちに、Ousman氏がMalick氏に
事情を一から説明し、出資を求めて直談判。
Malick氏、しぶしぶ、了承。
金属加工屋にも同日、発注。
金属加工屋は「3日でできる」と。

Ousman氏、「じゃぁ、26日には型枠が
できるから、27日から研修ができるね。」

そんなもん、無理に決まっています。


参加予定の村人たちと、講師たちと相談を
重ね、日程は6月1日と2日にしました。
型枠発注から8日後です。

毎日、Ousman氏に「本当に型枠は間に合うの?」と
電話で尋ね、毎日、「大丈夫、進んでいる」との返事。
5月26日、直接、金属加工屋に足を運んでみると、まだ一切、
作業は進んでおらず、「今日、材料が届くから」とのこと。

俺の方は、急ごしらえの現地業務費申請が無事、JICA
事務所で承認を受け、資機材の発注、搬送もすべて完了。

5月31日、一日に何回も金属加工屋に電話で
作業の確認をし、「大丈夫、今日の午後にできる」と。
その返事が、「無理だ、やっぱり明日!」に変わった
ときには既に、講師たちは研修会場であるMedina
Sabakh村に向けて移動を始めていました。

その夜、到着した講師たちとOusman氏とで相談し、翌朝、
講師が自分の村に戻って、講師所有の型枠を持って、Medina
Sabakh村に来て、研修を開催するという話になりました。
こんなことなら、はじめから講師の型枠を借りればよかったのです。
講師も、車で片道1時間のでこぼこ道を往復しなければいけません。

実は、この型枠の進捗状況と、農民たちが忙しくなる
雨季の到来もあって、俺はOusman氏に
研修を雨季後に延期することを勧めていました。
しかし彼は、「型枠は間に合う。村人たちも、こっちから
呼べば、どうせみんな、来る」と言い張ります。
その裏に見えてくるのは、PENCの計画会議。
PENCは3ヶ月に1度、過去3ヶ月の活動の実施
結果についてと、今後3ヶ月の活動予定について
発表する、計画会議を開いています。
彼は、NGO関係者や、PENCの他のメンバーたちの前で
「5月中に養蜂研修を開催します」と大見得を切った手前、
「やっぱり、間に合いませんでした」とは言えず、
是が非でも5月中の開催に拘っているようでした。

6月1日、研修会場である、村内の会議場に行くと、
なんと、そこにOusman氏がいて、なんか、
別の会議が行われているではありませんか!
俺も講師も、目が点になりました。
彼は、同じ日に予定を複数、入れていたのです。
しかも、同じ場所で。
そんなこと、一切知らされていませんでした。
養蜂研修にやってきた村人たちも、
「あれ、何やってんの?いつ、始まるの?」、と。
その会議が終わり、講師が自分の型枠を持って研修
会場に戻ってきたときには、既に12時を回っていました。
そしてその頃、Ousman氏はまた、別の用事でどこかへ。

完全に「放置」された俺、講師、研修参加者は士気もダダ下がり。
時間も限られる中、とにかく、急いで養蜂箱の製作を始めます。


前回の研修のときは養蜂箱を作りながらも、講師が
養蜂箱の特徴、蜂の特性、採蜜の仕方などの
講義を交え、参加者からの質問も飛び交いました。
しかし今回は、養蜂箱の製作にだけ集中せざるを得ませんでした。
日中はとても暑いのですが、昼休憩も早々に
切り上げ、ひたすら、作業を進めます…

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