今回、任国外旅行としてカーボ・ベルデへ17日間行ってきましたが、
実は、セネガルに来た当初は、行く気なんてまったくありませんでした。
はじめは、隣国、マリでジェンネ旧市街や
トンブクトゥなどの遺跡を見たかったんです。
しかし、そのマリが治安の悪化を理由に行けなくなり。
と、CVに行った先輩隊員の写真を見せて
もらったら、まあなんと、良さげじゃないですか。
俺の中で旅行先ランキングの、ランク外だったCVが急浮上。
2回目の任国外旅行は、「フランスでアパートタイプの
ホテルを借りてゆっくりする」というつもりだったの
ですが、2回目もCVに行こうと思います。
そんなにも俺らを魅了したCVから、セネガルに
帰って来なければいけない日の気分ときたら。
サラリーマンをしていたときの、日曜夜6時半の、サザエさんを
憂鬱な気分で見る、あの感覚に久しぶりに襲われましたよ。
どよーん。
だって、セネガル人はごみをその辺に
捨てるから街がごみだらけで汚い。
だって、セネガル人はこちらを見るなり大声で、
「シノワ(中国人)!チン・チョン・チョロロン(笑)」
とか言ってきて、無礼千万、不愉快至極。
だって、セネガル人は時間にルーズ。
だって、セネガルは暑い。
セネガルへ帰国。
入国スタンプを押されるなり、あるセネ人警官が
寄ってきて、ウォロフ語で話しかけてきました。
彼は小さいときに近所に、俺らのような青年海外協力隊が住んで
いたらしく、俺らも隊員と知って、そのことを嬉しそうに話していました。
また、空港のトイレの入口では、やたらご機嫌なセネ軍人が、
挨拶がてら、俺の肩に向かってジャブを打ってきました。
(はじめ、マジでビビった。)
セネガル人は、陽気です。
CV人にはあまりないキャラです。
いい奴、かわいい奴が多いです、ここは。
そして、メディナサバ村に戻ってみると、俺のことを村人たちが
「Meissa!Meissa!(俺のセネ名)」と呼んでくれるわけです。
どよーんとした気分がどのぐらい続くかと、本気で心配していたの
ですが、セネ人の陽気さのおかげで、早々に吹き飛びました。
CVに行っている間も、連日、ニュースで、チュニジア、
エジプト、リビアでの反政府運動の様子が流れていました。
今年はアフリカの各国で選挙が予定されているそうですが、ここ、
セネガルでも来年2月に大統領選挙が予定されています。
選挙前には、ひょっとして、セネガルの騒乱を垣間
見ることになるのか、俺らの任期短縮や、国外退避なども
ありうるのか、などと思うことがあります。
しかし、思うわけです。
俺らに親しげに話しかけてきた陽気なセネ人警官や、俺の
肩にジャブを打ってきた陽気なセネ軍人たちが、同じ
セネガル国民に向けて銃口を向けることはあって欲しくないと。
「戦争しないで。世界平和を祈ります。」
そんな、どこかお花畑的な気持ちではなくて、自分が
実際にここに住んでこその、本気の願いが今はあります。
来年の今頃も、セネガルが平和で、
セネ人たちが陽気でありますように。