ついに養蜂研修が始まりました。
今朝は7:30に馬車が市場に来ることに
なっていたのが、想定の範囲内で、来ない。
8:00になっても来なければ別の
馬車を雇おうといっていた矢先、登場。
俺
「7:30に市場と言っただろう!(怒)
見積もり額の8,500FCFAは払えない。」
馬車
「7:30にお前の家って言っただろう。行っても居なかったぞ。」
俺
「うそを言うな。7:30にお前が来ないから、もしやと思って家に帰って
みたけど、お前とは会わなかったぞ。何時に来たというんだ?」
馬車
「……。 わかった、いくら払うんだ?」
俺
「7,000FCFAだ。」
馬車
「8,000FCFAにしてくれ。」
俺
「いや、7,000FCFAだ。」
結局、その後、荷物の積み込み、搬送、荷降ろしを
終え、7,000FCFAを受け取って笑顔の馬車主。
10:00開始予定で、そのぐらいに我々が研修会場である
Ndiawara村に到着すると、参加予定の村人は
すでに到着していました。(3~6km離れた村から徒歩)
下の写真にはPeace Corps隊員も写っています。
早速、10:30には講師Babacarが養蜂の基本と、
必要な道具についての講義を始めました。
彼にいざ、養蜂研修をやってもらうと、彼が今までいくつかの養蜂
研修に自ら参加して得た知識や、それ以降、彼が続けている
養蜂の経験が実に豊かだなと感じさせられました。
講義の中では、セネガルで伝統的に使われて
きた養蜂箱(編みかご)も紹介されました。
基本講義を終え、セメント製養蜂箱の製作へ移ります。
まずは型枠を組みます。
内側に新聞紙をぬらしながら貼っていきます。
ちなみに、四国新聞です。
強度アップ用の鉄骨を用意します。
砂、小石、セメント、水を混ぜます。
型枠に流し込んでいきます。
底(作製時は底が上向き)の中央に空気穴を開けるため、
ファンタの空き缶を突っ込んで、スペースを確保しています。
この状態で放置して、固まるのを待ちます。
次に、板材から木製の養蜂箱を作ります。
セメント製養蜂箱には蜂が入りにくいことから、まずは
木製の小さい養蜂箱で蜂群を捕らえてから、中の蜂を
カートッリジごとセメント製養蜂箱へ引越しさせます。
ボンドと釘で組み立てていきます。
ここで昼休憩。
村のおばちゃんたちに食材を渡し、調理してもらいます。
右から2番目のおばちゃんはテンション
上がって、手をたたいています。
楽しいことはいいことです。
養蜂箱の中に入れるカートリッジは、棒材を切って作ります。
この人は村の木工屋とだけあって作業が早いしうまいの
ですが、どうやらお金をもらえると思っていたらしく、
それがもらえないと知ってからは姿を消しました。
彼が居なくなって、作業のスピードと質は落ち、
カートリッジ作りは明日の午前中に持越しです。
木製養蜂箱は何回かに分けて塗装します。
雨季の雨による腐食を防ぐのが目的です。
塗っているのは、Ndiawara村駐在の識字教育教室の先生。
1日目を終えて感想。
まずは、すごく疲れた。
けど、昨日から今朝にかけてのあのバタバタ感、動きまくり、
電話かけまくり、時間に追われるというのは今までにも何度か
体験したし、俺はこういうのが結構好きだったよなと思いました。
それは、吹奏楽部の定期演奏会、オリエンテーリングの
大会運営、大学でのサークルオリエンテーションなどの
前日・当日のあの感覚と同じです。
時間と責任とに追われるというか。
もちろん、今までと違って、フィールドがセネガルの村で、
相手はセネガル人なので、環境は今までよりも厳しい、
というか予定が未定のままであることが多すぎるし、
どうしても避けられない困難もばしばしやってきます。
予算も余裕でオーバーです。
「なぜ、そんな大事なことを先に言わんのか」
「言っとることと、やっとることが違うではないか」
ということも起こるわけです。
しかし、研修は3日ありますし、同じような養蜂研修は今後、
任期中にあと3エリアで開きたいと思っているので、1日目
よりは2日目、2日目よりは3日目、そして、今回よりは次回、
次回よりは次々回がうまいことできるようにしたいです。
ちなみに、エリアに分けて何回も開くのは、交通手段を持たない
村人が遠くではなく、近くの研修に参加しやすいようにするためです。
あと、今日見て思ったのは、狙い通りでもあるのですが、
近隣の村人が参加すると、もともと村人どうしが友人
みたいなものなので、会話や、共同作業がスムーズです。
また、この面々で一緒になって養蜂箱を作ることで、ただ、
完成された養蜂箱を「はい、どうぞ」と与えるよりは、
「俺たちの養蜂箱」というオーナーシップ意識が持たれ
やすい感じがしましたし、そうなることを狙っています。
でも、実際どうなのかは、使い始めて、いざ、養蜂箱に
問題が起こってからの村人の反応しだいです。