クールダウン

最近、日記が自分の備忘録のようになってきた気がしますが、
それだけ、日々、考えさせられることが多い、ということにして続けます。

昨日の夕方はKohel村へ行ってきました。
同居隊員とは行ったことがあるのですが、1人で行くのは今回が初めて。
ここに来た目的は、以前、同居隊員が

・Kohelでも養蜂をやっていたことがあるらしい
・村人が植林をするために森林官を訪ねたらしい

と言っていたので、その件について話を聞くためです。

養蜂は2005年ぐらいにアメリカ人ボランティアが
勧めたもので、聞き取った感じではおそらく、
ラングストロース式の一段の大箱であったと思われます。
木の高いところに設置していたのが落ちて壊れ、そのまま放置。
シロアリに食われて終了。

ありがちな感じですね。

こうして各地の養蜂を見ていると、雨季にはほぼ確実に、
風雨で養蜂箱が転倒するということが分かってきました。
にもかかわらず、今まで見てきた日本語、フランス語、
英語のどの資料でも、そのことには全く触れられていません。

転倒するということを前提とした設置を考える必要があります。

話は変わって、一部しか聞き取れなかったのですが、
どうも、村人に「援助疲れ」があるようです。
今の俺らもまさにそうですが、セネガルは農村部にまで先進各国の
政府系プロジェクト、NGO、ボランティア、国際機関が入り込んでいます。

アメリカ人も、日本人も、FAOも『落花生ばかり栽培して
いては駄目だ』とか言って、あれやこれやを持ち込む。
しかし、結局は村人たちにやらせて後は、腕組みしたまま
その様子を視察して、パソコンで何かやっているだけだ。

と言っていたように思います。
とにかく、批判的な話だったかと。

一方、目に見える援助は喜ばれています。
それが、

村人たちと話していたところの近くに水道が
あって、それはアメリカ人が2004年に作ったもの。
「あれは、すごくいいぞ。」と、村人。
今のところ故障はなく、仮に故障しても
村の技術者で何とか直せるだろうとのこと。

水源は給水塔で、その給水塔は中国の支援でできたと言います。
給水塔の動力はガソリンエンジンで、その
ガソリン代は村人たちが捻出しています。
なるほど、一番よく見かけるベルギーの援助による給水塔とも、
メディナサバ村にある日本の援助による給水塔とも違う、
あのタイプの給水塔もちらほら見かけて
いましたが、あれは中国の援助だったのか。
中国の援助には批判が多いですが、とにかく、村人は喜んでいます。

やはり、水は喜ばれます。

植林について。
「ユーカリは売るの?」という質問はせずに、
「何のための植林?」という聞き方をしてみました。

まず返ってきたのは、「本当はマンゴーを植えた
かったけど、苗木が小さいのしかなく、諦めた」ということ。

次は、「カシューは実がなるが、村の子どもたちが食べる
だけ。それでもいいかなと思って、植えた。」ということ。
森林経営についての調査報告書では「カシューが
最も経済効率がいい」と書いてありましたが。

そして最後に返ってきたのが、「ユーカリは売るため」。

伐採木そのままで一本350fsで売っているとのこと。
そこで俺が「安いね」と言ったのは失敗だったかもしれません。
当然、その後、「うん、安いよ。」という話になります。

極力、俺が期待している答えを導くような質問や、
相槌は打たないでおこうと気をつけていたのですが。

会話の展開としては、先日のAmatの話の裏を取る形となり、
Amatの話と、このKohelの村人の話は一致しました。

村人はダカールでの市場価格を知っていましたし、
村人は丸太で売った方がいいことも知っていました。
しかし、商人は村人がお金のない雨季や、タバスキ
(イスラム教の犠牲祭)の頃に現れ、交渉が
ないまま、安値で買われてしまっています。

Kohelまでは未舗装ではあるものの、比較的ちゃんとした
道がありますが、国道まで馬車で村人がユーカリ材を
運んで行かないと、商人は買い取ってくれません。

当然、村人は今のような、ユーカリ材
取引に満足しているわけではありません。
丸太にするなり、交渉するなりして、手にできる現金収入を
上げることが可能になれば村人は大喜びするでしょう。
しかしながら、今の状況をなんとしてでも変えたい
というほどの、強い不満はないようにも思えます。
なぜならば、商人は安く買い叩くものの、村人から何かを
奪ったり、傷つけているというわけではないからです。
むしろ、お金のない時期に現れて、わずか
ながらではありますが現金収入をもたらしています。
そのような状況で、ニオロ地域でユーカリを所有する全村人に
対して「価格統制」することが果たして、現実的でしょうか。
ややもすれば、商人からだけでなく、村人からも
「余計なお世話」と受け取られかねない気もします。

ちょっと、クールダウンしました。

これからもいくつかの村を回って、村人の
ユーカリ材取引への意識を聞いていきたいです。

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